仮設機材災害防止 法令集(全文抜粋版)
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325■ 関係法令及び通達等4通達等番号御意見等の要旨件数御意見等に対する考え方26足場の組立て等の作業を行うときは、原則として、幅40cm以上の作業床を設けることとされているが、例外として認められる場合を示していただきたい。例えば、足場解体作業で行われる2枚の足場を交互に移動させながら、足場のつりチェーンの取り外し等の作業を行う場合、一側足場、階段枠を設けた場合は例外に含まれるか。4幅40cm以上の作業床を設置することについては、これが困難な場合には、この限りではないこととしています。困難な場合としては、例えば、つり足場の組立て等作業において幅20cm以上の足場板2枚を交互に移動させながら作業を行う場合、狭小な場所に作業床を設ける場合、昇降設備を設ける場合等を想定しており、その旨は別途通達で示すこととしています。27足場の組立て等の作業において設置を義務付けられる安全帯取付設備とはどのようなものか。4「安全帯を安全に取り付けるための設備」とは、安全帯を適切に着用した労働者が落下しても、安全帯を取り付けた設備が脱落することがなく、衝突面等に達することを防ぎ、かつ、使用する安全帯の性能に応じて適当な位置に安全帯を取り付けることができる設備をいいます。このような条件を満たす手すり先行工法で用いられる手すりわく又は手すり、親綱及び親綱支柱を含みます。28足場の組立て等作業における墜落防止措置については、先行手すりは墜落自体を防止し、かつ、万一の墜落の際には安全帯取付設備として機能するものであるのに対し、安全帯取付設備とした場合はあくまで墜落した場合の措置に過ぎず、期待できる安全性に大きな差があることから、手すりの先行設置を最優先に義務化すべき。3今般の改正は、平成21年度から平成23年度までの足場の組立て又は解体時の足場最上層からの墜落・転落災害のうち、安全帯取付設備がなく、かつ、安全帯を使用していなかったものが77.9%であったことから、足場の組立等の作業を行う場合における先行手すりや親綱及び親綱支柱といった安全帯取付設備の設置を義務化するものです。御指摘の手すり先行工法による手すりについては、足場の組立て等作業において、一般に、足場の外側のみに採用されることが多く、足場の外側については手すりによる墜落・転落防止効果が期待できますが、手すりが設置されていない足場の躯体側からは墜落の危険があります。このため、足場の躯体側からの墜落による危険を防止するためには、安全帯を使用する必要があります。なお、足場の組立て等の作業における手すり先行工法による手すりの設置は、足場の一方の側面に対しては労働者が墜落する危険を低減させるための措置であることから、これを優先的に講じるよう指導することにしています。29高さ5m未満の構造の足場で、足場の2層目では安全帯では地面まで落下してしまうので手すりを設置しなければならないという解釈でよいか。1安全帯を使用することによる墜落防止措置では、安全帯のフックを掛ける高さに応じて安全帯のランヤードの長さを調整することにより、墜落時に地面に激突しないようにするなどの方法もあり、必ずしも手すりを設置しなければならないという訳ではありません。30足場の組立て等の作業に係る墜落防止措置の強化について安全帯及び安全帯取付設備等の随時点検を行う者は誰を想定しているのか。また、頻度はどの程度を想定しているのか。2安全帯及び安全帯取付設備等の随時点検は、足場の組立て等作業主任者の職務であり、当該作業主任者が実施するものです。また、足場の組立て等作業主任者の選任義務がない作業では、作業指揮者等の現場の責任者が実施することが望ましいと考えています。また、安全帯及び安全帯取付設備等の点検は、安全帯取付設備に安全帯を掛けて使用させるとき、安全帯を着用させるとき等にその都度点検してください。31鋼管足場のうち単管足場について、建地の最高部から測って31mを超える部分の建地の鋼管を二本組とすることを除外する一定の基準とはどのようなものか。この場合、くさび緊結式足場は単管足場に含まれるか。10鋼管足場のうち単管足場については、建地の下端に作用する設計荷重(足場の重量に相当する荷重に、作業床の最大積載荷重を加えた荷重をいう。)が当該建地の最大使用荷重(当該建地の破壊に至る荷重の二分の一以下のものをいう。)を超えないときは、建地を二本組とすることを要しないことにします。なお、くさび緊結式足場は、鋼管足場のうち、単管足場に含まれます。

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