仮設機材災害防止 法令集(全文抜粋版)
53/165

261■ 関係法令及び通達等4労働安全衛生規則(鋼管足場)第570条事業者は、鋼管足場については、次に定めるところに適合したものでなければ使用してはならない。 1 足場(脚輪を取り付けた移動式足場を除く。)の脚部には、足場の滑動又は沈下を防止するため、ベース金具を用い、かつ、敷板、敷角等を用い、根がらみを設ける等の措置を講ずること。 2 脚輪を取り付けた移動式足場にあつては、不意に移動することを防止するため、ブレーキ、歯止め等で脚輪を確実に固定させ、足場の一部を堅固な建設物に固定させる等の措置を講ずること。 3 鋼管の接続部又は交差部は、これに適合した附属金具を用いて、確実に接続し、又は緊結すること。 4 筋かいで補強すること。 5 一側足場、本足場又は張出し足場であるものにあつては、次に定めるところにより、壁つなぎ又は控えを設けること。  イ 間隔は、次の表の上欄に掲げる鋼管足場の種類に応じ、それぞれ同表の下欄に掲げる値以下とすること。鋼管足場の種類間隔(単位メートル)垂直方向水平方向単管足場55.5わく組足場(高さが5メートル未満のものを除く。)98  ロ 鋼管、丸太等の材料を用いて、堅固なものとすること。  ハ 引張材と圧縮材とで構成されているものであるときは、引張材と圧縮材との間隔は、1メートル以内とすること。 6 架空電路に近接して足場を設けるときは、架空電路を移設し、架空電路に絶縁用防護具を装着する等架空電路との接触を防止するための措置を講ずること。2 前条第3項の規定は、前項第5号の規定の適用について、準用する。この場合において、前条第3項中「第1項第6号」とあるのは、「第570条第1項第5号」と読み替えるものとする。解釈例規1 第1号の「敷板、敷角等」とは、数本の建地又はわく組の脚部にわたり、ベース金具と地盤等との間に敷く長い板、角材等をいい、根がらみと皿板との効果を兼ねたものをいうものであること。2 第2号の「脚輪を取り付けた移動式足場」とは、単管足場又はわく組足場の脚部に車を取り付けたもので、工事の終了後は解体するものをいうものであること。3 第6号は、足場と電路とが接触して、足場に電流が通ずることを防止することとしたものであって、足場上の労働者が架空電路に接触することによる感電防止の措置については、第124条(現行第349条)の規定によるものであること。4 第6号の「架空電路」とは、送電線、配電線等空中に架設された電線のみでなく、これらに接続している変圧器、しゃ断器等の電気機器類の露出充電部をも含めたものをいうものであること。5 第6号の「架空電路に近接する」とは、電路と足場との距離が上下左右いずれの方向においても、電路の電圧に対して、それぞれ次表の離隔距離以内にある場合をいうものであること。従って、同号の「電路を移設」とは、この離隔距離以上に離すことをいうものであること。(表省略)6 送電を中止している架空電路、絶縁の完全な電線若しくは電気機器又は電圧の低い電路は、接触通電のおそれが少ないものであるが、万一の場合を考慮して接触防止の措置を講ずるよう指導すること。(昭和34年2月18日 基発第101号)【壁つなぎの強度】問)第1項第5号の壁つなぎについては、どの程度の強度を考えればよいか、ご教示願いたい。答)一箇所あたりおおむね500㎏以上の強度を有することが望ましい。(昭和43年9月16日 基発第3523号)1 第1項第6号の「絶縁防護具」とは、第127条の8第3号(現行=第349条)に規定するものと同じものであること。2 第1項第6号の「装着する等」の「等」には、架空電路と鋼管との接触を防止するための囲いを設けることのほか、足場側に防護壁を設けることが含まれるものであること。(昭和44年2月5日 基発第59号)

元のページ  ../index.html#53

このブックを見る